佐伯祐三 自画像としての風景
今回は佐伯祐三展へ。東京会場へ行った友人が、すごく良かった!と言っていたので、大阪に巡回してくる時に行きたいなーと思っていました!
大阪中之島美術館
行ってみたい美術館のうちのひとつ。大阪中之島美術館。
美術館に行く時は、展覧会もそうですが、美術館という建物自体も楽しみのひとつです。テレビでちらっと拝見した時に、この美術館、絶対かっこいいに決まってるー!と思い、近いうちに行ってやる〜という野望を抱いておりました。
福島駅から歩いて向かっていると、街灯に中之島美術館の文字を発見。テンション上がります。
都会のビル群の中にあらわれました、中之島美術館。黒くて四角い、近代的な建物、クールですね!都会のなかでも、緑の植物に囲まれていて癒される空間でした。
ん。緑の中からなんか、のぞいてる。
ヤノベケンジさんの作品。うちの猫に似てる!
館内にも、ヤノベさんの大きいロボの作品があります。面白いです。
中に入ると、全体的に広くてシンプルなイメージ。
そのシンプルさに充分な余白と余裕を感じます。現代的でかっこいいです!
テレビで見た時も映っていた、ながーいエスカレーター。ほんとに長い!なんかワクワク。展覧会のバナーや、吹き抜けの空間を眺めていたら、気付けば4階。展示室がある5階まで、もうすぐです。
佐伯祐三展
着きました。佐伯祐三展、展示室。
自画像から始まりました。ぱっと見た時点で、わ、うまい!デッサンだけでもう、びしっと決まってます。うまいって、有名な画家なんだから当たり前なんですが、観た瞬間に素直にうまいもんはうまいです。
風景の絵は、近くで見ると荒々しく見えるのですが、少し離れると不思議と繊細ですごく写実的。どうしてだろう?トリックかと思うほど。
それにしても、上手い。そしてかっこいい。
佐伯祐三がパリに移ってからの作品が更にかっこいい。
建物のラインが真っ直ぐでなく、歪んでいるのに成り立っているのがすごい。実際は普通に真っ直ぐ建っているものだと思うけど、その時の風景を佐伯祐三を通すとこんな風に出来上がるのか。
作品は全体的に暗めで重いイメージですが、そこにふと現れる白い壁や空。そのコントラストにたまらなく心を惹きつけられます。
一見、真っ暗に見える扉にも奥行きがあり、お店の中を想像させます。
私は佐伯祐三に放ったと言われるヴラマンクの言葉がすごく印象に残っています。
パリ到着後、佐伯は里見勝蔵に伴われ、かつてフォーヴィズム運動を率いた画家の一人であるヴラマンクを訪ねる。そこで佐伯は自身が描いた裸婦を見せたが、「生命感がない」、「アカデミック!」と激しく否定される。しかしこの否定こそが佐伯の画業の転換点となった。初めてと言っても良い挫折を味わった佐伯は、その後、独自の表現方法を模索し始めることになる。
佐伯祐三 自画像としての風景展図録より
ここまで上手く描ける上に更に表現力を追加しなくてはいけないのか。アカデミック!って画家にとってはめちゃくちゃ厳しい指摘なのでは?でも、そのおかげで佐伯祐三は苦悩し、また新しい表現ができるようになって、作品の魅力はどんどん増していったのだと思います。
ヴラマンクの教えは、“光で変化する表面的な色彩ではなく、物質の持つ固有色の表現”とあります。それを聞いて、私もイラストを描くときに参考にしよう!と思いました。有名な画家ほどすごいものは描けないけど、何か一味違ったものが描けるかもしれないと思いました。何かのセミナーを受けたような気分。勉強になったな。
最後の展示コーナーでは、佐伯祐三が亡くなる前に描かれた扉や人物の作品がありました。自分の体調が悪化する中でも、偶然訪れた郵便配達夫を見て創作意欲が掻き立てられ描いたというその作品は、とても力強く、その人物の生きてきた道が表れているように感じました。
この展覧会を観て、最初の自画像から、風景画、静物画、人物画、様々な表現を通して佐伯祐三の人生を一緒に歩んで成長した気分になりました。
中之島美術館は佐伯祐三の作品をたくさん所蔵しているそうで、展示数がすごく多かったように思います。見ごたえすごかったです!
インテリアショップ
中之島美術館1階のHAYというインテリアショップにも立ち寄りました。めちゃくちゃおしゃれ〜!そこでディスプレイされていた、Paper edenさんの紙で造られたお花。数年前から気になってインスタをフォローしていたのですが、初めて本物を見る事ができて嬉しかったです!
残念ながら、このお店で購入する事はできませんでしたが、オンラインショップで購入できるとお店の方が詳しく教えてくださったので、今度じっくり選びたいと思います。
イラストレーターさんの個展
美術館に行く前にご飯を食べようと、福島駅周辺でランチできるお店を探していて、友人が見つけてくれた真っ白でおしゃれなカフェ。cafe fouet°さん。
美味しそうなベーグルサンドが食べれるという事で入ってみることに。
するとなんと店内で小さな個展開催中で、イラストレーターさんの絵が展示してありました。
Shoko’sworksさんというイラストレーターさん
ベーグルランチを済ませて、作品を観させてもらいました。柔らかく、優しく、ひと目見ただけで心がふわっと、惹きつけられました。
ポストカードの販売があったので、迷わず購入しました!
知らずに入ったカフェで思わぬ収穫。美術館に行く前から、美術観賞できて大満足でした。
すごく素敵なお店だったのに、外観写真を撮り忘れました。
ランチも美味しかったです。また行きたいなー
カフェギャラリー、美術館、インテリアショップなど、たっぷり堪能できました!
大阪駅からも遠くないし、通いやすい美術館だと思います。また来たいです♪
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